わが妻マリア・カラス (下)南条 年章 /ジョヴァンニ・バッティスタ・メネギーニ
音楽之友社 刊
発売日 1984-01
墓守のようにディーバを守る。 2005-02-22
カラスを育て、カラスに捨てられたプロデューサー兼元夫による、マリア・カラスの回想録。
他の著者によるカラスの伝記で「愛人オナシスの子供を中絶し、3日後にオペラの舞台に立ち」などの記述を目にしたが、そのことに反論している。
また、わずか数年での劇的な痩身が寄生虫ダイエットによるものである、との風評を、具体的に否定している。
この本自体、「わがままで、むら気で、他人に冷たいディーバ」とされるカラス評への反論として書いたそうだ。特に不愉快な嘘を書き散らした著者として、アリアンナ・スタシノプーロスの名があがっている。(この本は邦訳されていないようだ。)
生活を共にしカラスに全てを捧げたように、彼女の死後も墓守のように彼女を守ろうとする著者の姿は、崇高で美しい。著者はこの本の出版の1年後に没している。
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